フリー素材を使うときに注意すること
”フリー素材”と書いてあっても、自由に素材が使えるという意味ではありません。クレジットの表記が義務付けられていたり、商用利用ができなかったりと色んな制約がある場合があります。
以下に、よく挙げられている利用規約をご紹介します。
商用利用と個人利用
まず、この2つの意味は
商用利用・・・利益を得る営利目的のために利用すること
個人利用・・・非営利で個人の趣味程度で利用すること
です。
フリー素材のなかには、この商用利用を禁止している素材があります。
最近では、アフィリエイトで広告収入を得ているという方が増えていますが、利益を得られるという点で商用利用とみなされる場合があるので注意事項をよく確認しておきましょう。
画像の改変
改変とは、文字を入れたり切り取ったりと、元の素材を編集することです。
改変が禁止されている場合、利用規約にどんな改変がダメなのか記載しているので確認してください。
モデルリリース
モデルリリースとは、肖像権使用許諾同意書のことです。画像に写っているモデルと撮影者の間で、肖像権を使用していいかの同意を交わします。
同意されていても、公序良俗を反しているサイトでの使用など写っているモデルのイメージが損なわれる場合は使用を制限されていることがあります。
なお、著作権と肖像権は内容が異なります。必ず両方許可がおりているかどうかを確認しましょう。
ちなみに、著作権は画像を撮影した人物にあります。
CCライセンス
CCライセンスとは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの略称で、国際的な非営利組織が管理する著作権ルールです。
ネット上に公開した素材をユーザーがどのような条件で使えばいいのか分かるようにマークを作っています。
このマークは世界共通なので、海外の人が見ても分かります。
ライセンスの種類は、
①表示：クレジットの表記が必須
②非営利：営利目的での利用を禁止
③改変禁止：元の素材の改変を禁止
④継承：改変して新しい作品を作った際に、元の作品と同じライセンスを付ける
の4つで、これらを組み合わせた以下の全6種類があります。
①表示
作者のクレジット（名前や作品タイトル等）を必ず表記することを条件として使えます。また、改変や営利目的での利用も禁止です。
②表示－非営利
作者のクレジット表記が必須で、改変した際には同じCCライセンスで公開するのが条件です。営利目的での利用もできます。
③表示－改変禁止
作者のクレジットを表記し、改変するのは禁止。営利目的での利用ができます。
④表示－継承
作者のクレジットを表記し、非営利目的であれば使えます。改変、再配布もできます。
⑤表示－非営利－改変禁止
作者のクレジットを表記し、非営利目的、改変しないことが条件として使えます。作品の再配布も可能です。
⑥表示－非営利－継承
作者のクレジットを表記し、非営利目的、改変をした際は元の作品と同じCCライセンスで公開することを条件として使えます。改変、再配布が可能です。
CCライセンスはいずれもクレジット表記が必須です。ライセンスで許可されていない方法で利用した場合、著作権侵害となるので注意しましょう。
パブリックドメイン
「パブリックドメイン」とは、著作権が切れているまたは著作権を放棄した素材に表記されています。
パブリックドメインと表記された素材は、クレジット表記不要で自由に使えます。
ロイヤリティフリー
決められている使用許諾の範囲内であれば、何度でも利用できるという意味です。使用許諾を得るためにはお金を支払うことがあります。
利用規約を必ず確認する
フリー素材の”フリー”は「無料」という意味で捉えることが多くあります。
気兼ねなく自由に使いたいという場合は、著作権切れまたは著作権が放棄されている「パブリックドメイン」を使いましょう。
しかし、著作権フリーと書かれていても、ロイヤリティフリーという意味の場合があるため、トラブルを避けるためにも利用規約に則って使用するようにしてください。